心・身体の不調や病気
2018.12.03

やる気がでない?行動からやる気を引き出すテクニック

理想としては、いつまでもハツラツとしてやる気に満ちた元気な人生を送りたい。それなのに、「やる気がでない」「気力がわかない」「何をするにも億劫だ」という怠惰な気持ちに負けてしまって、日々を思ったようにエンジョイできていないなら、ぜひこの記事を読んでほしい。やる気がでない原因とチェックリストに加え、やる気をだすための方法について解説する。

やる気がでないのはなぜ?

まず、当たり前のことだが、「やる気がでない」という状態には誰もがなり得る。例えば、上司に仕事の成果を横取りされたり、理不尽な理由で叱責されたり、入れ込んでいた女にフラれたりすれば、意欲がそがれて当然だ。大抵の場合は数日もすればケロっとして新たなチャレンジができるようになる。

しかし、特に理由が思い当たらないのに2週間以上もやる気がでない状態が続いているなら、軽くうつ状態に陥っているのかもしれない。

うつ病の簡易チェックリスト

気分が落ち込む、何に対しても興味がわかず、楽しめない、というような状態が2週間以上続いているようなら、下記の症状もあるかどうかチェックしてみよう[1]。

  • 食欲がない
  • 眠れない、眠くて起きられない
  • 疲れが抜けない
  • 文字を読むことに集中できない
  • 自分はダメな人間だと思う
  • 家族や同僚から、普段と様子が違うといわれた
  • 死んでしまいたくなることがある

いかがだろうか。5つ以上の項目にチェックが入ったなら要注意。特にこれらの症状により仕事などに支障がでているのであれば、うつ病の可能性があるので、なるべく早くメンタルクリニック(精神科や心療内科)を受診していただきたい。

男性更年期のチェックリスト

やる気がでないのは、何もうつ病ばかりではない。特に中年男性がやる気がでなくて困っている場合は、「男性更年期障害」の可能性もある。男性更年期障害になると、男性ホルモン(テストステロン)分泌量の低下などによって、意欲の減退のみならず、性欲の低下、知的能力の低下、睡眠障害、筋肉の減少、肥満などの症状があらわれる。

男性更年期のチェックリストはこちらの記事(『疲れやすい、勃たない…40代から増える「男性更年期」にご用心!』)にあるので、併せて確認していただきたい。もし男性更年期が疑わしい場合は泌尿器科に相談しよう。

病気や薬が原因でやる気がでないことも

ここまで、やる気がでない(≒抑うつ状態)を引き起こす原因として、うつ病と男性更年期障害をあげたが、実は他にも数多くの原因がある。例えば、脳卒中や認知症、甲状腺の病気などの影響、アルコールや睡眠薬の中毒(離脱)症状、鎮痛薬や抗コリン薬など病気の治療に使われる薬の副作用として、抑うつ状態が起こることが知られている。

思い当たる節があるようなら、かかりつけの医師かお近くの内科クリニックを受診しよう。もし今飲んでいる薬が怪しいと思っても、自己判断での中止はせず、必ず処方した医師に相談するようにしてもらいたい。

やる気がでない時の対処法

次に、やる気をだすセルフケアの方法をご紹介しよう。やる気がでない時の頭の中は、このようになっている[2]。

強いストレスを受けた脳は、その出来事を処理できず機能不全に陥る。そうすると物事の否定的な側面しか見えなくなってしまう。さらに普段なら気にならなかったようなことまでストレスに感じるようになり、悪循環となる。このような状態では、やる気がでなくなる。

この悪循環を断ち切る一つの方法に、「行動活性化」というものがある。これは認知行動療法の一つで、「やる気がでないから行動しない」という図式を逆さまにして「行動するからやる気がでる」という風に自分を持っていくトレーニング法だ[1]。我々はつい「元気があれば何でもできる」と考えがちだが、待っていてもやる気がでてくるものではない。何かをし始めるからこそ、やる気が出てくるのだ。

何も壮大なイベントをやる必要はない。気分転換に好きな本を読む、書斎の整理をする、植物に水をやる、旧友に連絡を取る、銭湯でゆっくり身体を伸ばすなど、日常的なことで構わない。できれば、触覚・味覚・嗅覚・聴覚・視覚が刺激されるようなことを選ぶとなおよい[3]。

どんなことをすれば自分の気力が回復できるのかを知っておけば、今後もやる気を失うようなストレスがかかったとしても、自分で自分を癒すことができるようになり、自信が付いて何事にもチャレンジできるようになる。ぜひ試してみてほしい。

参考文献

  1. [1]清水栄司. 自分でできる認知行動療法―うつ・パニック症・強迫症のやさしい治し方―. 翔泳社 2017; 17
  2. [2]尾崎紀夫. “うつ病と双極性障害” 標準精神医学 第6版. 野村総一郎ほか監修. 医学書院 2015; 344
  3. [3]大野裕. こころのスキルアップ・プログラム―認知療法・認知行動療法の視点から―
  4. http://mukiai.net/data/japan/%E3%81%93%E3%81%93%E3%82%8D%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0.pdf

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