EDの原因・対処法
2018.12.03

EDは病院で治療すべき?通販のバイアグラでは駄目?

EDと言う問題は深刻になりやすい。友人にも話しづらく、見ず知らずの医者に打ち明けるには尚更抵抗を感じる人もいるだろう。インターネットなら誰にも知られず情報を探せるが、病院のホームページから海外の薬品販売サイトまで、見つかる情報は玉石混交である。この記事では、ED治療について何が間違っていて、何が正しいのかを詳しく解説する。EDで悩む読者への一助となれば、幸いである。

ネットショップの治療薬を信じるべからず

まず、ED治療の情報を求めているときに陥りやすいのが、ネットショップで手に入る薬だ。ED治療薬の「バイアグラ」が一般的によく知られているため、似たものを手に入れようとするのは自然な流れだろう。しかし、バイアグラは日本国内では医師の処方箋無しで購入することはできない。

にもかかわらず、ネットショップではバイアグラだけではなく、ED治療の医薬品をうたうものが多く存在している。それらは信用できるのだろうか?

答えは「NO」。最悪の場合、健康被害を引き起こす可能性すらあるのだ。まず、人知れず治したい病気の治療薬が手に入りにくいという事実自体、最高のビジネス市場であることを覚えておこう。偽造薬販売者にとっては、格好のターゲットと言うわけだ。

ヨーロッパでの調査によると、最大で250万人が偽のED治療薬の影響を受けていたことがわかった。さらに分析を進めると、それらの偽造薬品には表示通りの薬効成分が含まれていないばかりか、汚染物質や不純物(塗料、印刷用インク)、覚醒剤などが混入されていた[3]。日本においても、偽造薬品によって重篤な低血糖発作を起こした事例が報告されている[2]。

どうにかして自力で対処する方法はないのか?

ネット販売の薬に頼れないとなると、病院での治療しか手立てがないのだろうか。もしメタボ気味で健康診断の結果も芳しくないと言うのであれば、自力で根本的解決が可能かもしれない。

なぜなら、EDの大きな原因に肥満と運動不足が挙げられているからである[3]。EDは陰茎につながる血管が狭くなり、血流が悪化して起こることが多いのだが、その引き金となるのが肥満なのだ。

暴飲暴食を続けていると高血圧、脂質異常症(高コレステロール血症など)からの動脈硬化を引き起こす。陰茎の血管は比較的細いため、動脈硬化の影響を受けやすい。さらに、そのまま生活習慣を改善しないでいると、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病から腎臓病、果ては失明の可能性まで出てきてしまう。

実際にEDで病院を受診したときも、肥満と運動不足が見られる患者では生活習慣の改善を指導される。病院に行くのが恥ずかしいのであれば、今からダイエットを始めよう。ちなみに喫煙もEDに関与すると考えられているので、喫煙者は禁煙も検討すべきだ。生活習慣の改善には時間がかかるが、バイアグラを買わなくてもよいうえに、寿命も伸びる。

しかし、今すぐEDを治したい場合や、肥満や高血圧などの問題が見当たらない場合は、病院受診をおすすめする。

ED治療で病院を受診すべき理由

医者に性機能のことをあれこれ打ち明けるのは恥ずかしいかもしれないが、薬の入手以外にも利点があるので知っていて欲しい。

EDは隠れた病気のサインになる

肥満や運動不足以外でEDの原因となるものには、うつ病がある。本人や周囲が気づかないまま症状が進行しないためにも、早期治療が重要だ。また、男性ホルモンの分泌量が減少して起こるLOH症候群と言う病気も原因となる。

男性ホルモン分泌量は20歳前後をピークに、ゆるやかに減少していく。しかし、ストレスや生活習慣が原因で急激に減ると、EDを含め様々な症状が現れるのだ。うつ病もLOH症候群も、EDとは異なるアプローチで治療が必要なため、専門家の助けが必要となる。

ED専門の医療機関が存在している

別の理由は、受診しやすい環境が整ってきていると言うことだ。EDは泌尿器科や内科で診療されるが、EDを含む男性の悩みを専門に診るクリニックも存在している。「ED外来」と検索すれば、近くのクリニックが見つかるだろう。スタッフが男性だけのクリニックもあるので、羞恥心もある程度感じずに相談できるはずだ。

病院で行われるED治療

病院では、まずEDにつながる生活習慣や病気の有無、EDの重症度などを調べる。50歳以上だと、前立腺肥大や前立腺がんの有無を確かめるため、触診や血液検査が行われることもある。

これらEDのリスク要因を検討した上で、医師が必要と判断した場合に治療薬が処方される。主な治療薬は、よく知られる「バイアグラ」の他に「レビトラ」「シアリス」といったものが存在する。それぞれ効果の持続時間や副作用が異なるため、ライフスタイルや持病などとあわせて医師と相談し選んでいく。

セックスの話を公にするのは下品という考えのもと、病院受診に抵抗を覚える人は多いだろう。しかし、既婚男女を対象にしたある調査によると、男性がEDで悩んでいた場合、女性の7割以上が「打ち明けて欲しい」と回答した[5]。

EDを1人でこっそり治すという考えは、過去のものになりつつある。悩みで頭が一杯になるくらいであれば、専門家に相談しよう。

参考文献

  1. [1]Jackson G, et al. Counterfeit phosphodiesterase type 5 inhibitors pose significant safety risks, Int J Clin Pract 2010; 64(4): 497-504
  2. [2]出雲博子ほか. 偽造シアリス®(タダラフィル)により重篤な低血糖症を来たした一例.糖尿病 2011; 54: 906–909
  3. [3]日本泌尿器科学会ほか編. ED診療ガイドライン 第3版. リッチヒルメディカル 2012; 60-61
  4. [4]Maresca L, et al. Exercise training improves erectile dysfunction (ED) in patients with metabolic syndrome on phosphodiesterase-5 (PDE-5) inhibitors, Monaldi Arch Chest Dis 2013; 80(4): 177-183
  5. [5]Terahata. " EDの悩みに女性は寛大 「パートナーが望むのなら賛成」" 糖尿病ネットワーク.
  6. http://www.dm-net.co.jp/calendar/2008/007610.php (参照2018-11-06)

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