美容のケア
2018.12.26

加齢臭・オヤジくささの正体とは?原因と今すぐできる対策を解説

「加齢臭」といえばシニア世代の悩み。働き盛りのオレにはまだまだ関係ないさ…と思っていたのに、家族などごく身近な人からニオイの指摘を受けるとショックも大きいものだ。加齢臭など、他人に敬遠されるニオイの正体はいったい何なのか。そして、今すぐ気になるニオイを抑える方法はあるのか。「スメハラおやじ」などと後ろ指をさされる前に、正しい対策をきっちり講じておこう。

加齢臭の正体とは?注意したい2つのニオイ成分

「オヤジくささ=加齢臭」とダイレクトに結びつけがちだが、実は他人に敬遠されるニオイの正体は1つとは限らない。まずはニオイの特徴や発生場所、発生のメカニズムなどを理解しておこう。

枯れ草のような「加齢臭」の原因は2-ノネナール

年齢を重ねた人に特有の、脂臭さに枯れ草が混ざったような加齢臭。古本屋やろうそくのニオイにたとえられることもある。この加齢臭の正体は、「2-ノネナール」というニオイ成分だ。

2-ノネナールが発生しやすいのは、頭部や耳の後ろ、首の後ろ、胸元や両わき、背中など。よく「加齢臭は枕のニオイで気づく」といわれるが、そのほかにもよく着ている衣類から同じニオイが漂っている可能性がある。

2-ノネナールは、40歳を過ぎた頃から男女ともに増加する傾向にある。皮脂に含まれるパルミトオレイン酸という脂肪酸が酸化・分解されたり、肌の上にいる常在菌によって分解されたりすることから発生すると考えられる[1]。

特に気をつけたいのが、活性酸素による影響だ。活性酸素とは、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が変化した化合物で、普段は体内に侵入してきた細菌を排除するなどの働きを担っている。しかし、過剰に増えると体内の正常な細胞や脂質を酸化させて、2-ノネナールの生成を促してしまうのだ。

より脂臭い「ミドル脂臭」の原因はジアセチル

加齢臭と間違えられやすいが、より脂臭さが強く、使い古された天ぷら油に形容されるニオイもある。30~40代の男性に多い「ミドル脂臭」というニオイだ。こちらも女性にかなりの不快感を与える可能性がある。

ミドル脂臭の正体は、「ジアセチル」というニオイ成分だ。主に後頭部、頭頂部、うなじなど頭部を中心に発生する。衣類はそうでもないのに、枕や帽子が強烈に臭うとしたら、こちらが原因かもしれない。

ジアセチルは、皮膚の表面にいる表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌などの常在菌が、汗の中の乳酸を分解することで作り出される[2]。普段、スポーツなどで汗をかく習慣があまりなかったり、疲労が蓄積していたりすると、汗の中の乳酸の濃度が高くなるので注意しよう。

加齢臭やミドル脂臭を防ぐには?

近年は、ニオイが周囲に与える影響を「スメハラ(スメル・ハラスメント)」と呼んで嫌がる傾向がある。加齢臭もミドル脂臭も、知らないうちにスメハラ扱いされているかもしれない。

以下では、ニオイ成分をつくらせない、衣類など身近な物にニオイ成分をつけたままにしておかない、ニオイを目立たせないなどの対策をご紹介しよう。できることから、さっそく取り入れてみてほしい。

身体を清潔に保つ

清潔感は、モテる男の絶対条件だ。ニオイを防ぐためにも、常に身体を清潔に保とう。朝晩の入浴やシャワーで、ニオイの原因となる余分な皮脂や汗を洗い流すのだ。

ただし、ゴシゴシ洗って肌に刺激を与えるのは、皮脂を増やすもとだ。石けんやボディソープをたっぷり泡立てて、ニオイの発生しやすいところを中心にやさしく洗い、丁寧にすすごう。

最近は加齢臭対策に効果があるといわれる、柿渋やポリフェノールを配合した石けんやボディソープ、男性専用のデオドラントソープなども多数登場している。そうした商品を活用するのもよいだろう。

また、季節を問わずかいた汗や皮脂の対策もきちんとしておきたい。デオドラントシートや制汗スプレーを活用し、余分な汗・皮脂はきちんとふき取ろう。

シャンプーで頭皮を清潔に

洗髪も重要だ。特に、加齢臭が発生しやすい耳の後ろ、ミドル脂臭が発生しやすい後頭部やえりあしは、洗い残しも多いポイントと言われている。爪を立てないよう、指の腹でマッサージするように洗っていこう。頭皮全体をくまなく洗い終わったらぬるま湯で時間をかけてすすぎ、すみやかに髪の根元から乾かして、雑菌の繁殖を防ごう。

シャンプーも、最近はニオイケアができる商品がいろいろ登場している。なかでも緑茶エキスやイチョウ葉エキスなどフラボノイドを含む植物エキスには、ジアセチルの生成を抑制する働きがあることがわかっている[2]。そうした植物エキスを配合した商品や、殺菌成分を配合した医薬部外品のシャンプーなどを選んでもよいだろう。

衣類はこまめに交換・洗濯を

ニオイの原因物質は下着や衣類、枕カバーなどにも付着するので、こまめに取り替え、洗濯を行いたい。ニオイが染み付いてしまったものについては、漂白剤でつけおき洗いをするか、思い切って新しいものに交換し、古いものは捨ててしまおう。

また、帽子や冬のコート、セーター、マフラー等は洗う機会が少なくニオイが蓄積しやすいので、定期的にクリーニングに出すようにしよう。

加齢臭対策グッズ、汗対策グッズの活用

入浴や洗濯がこまめにできないとき、外出先でニオイの不安があるときなどに便利なのが消臭スプレーだ。一般的な衣類の除菌・消臭スプレーでもいいが、柿渋などを配合し、加齢臭対策に特化したスプレーもあるので、使いやすいものを選ぼう。

一方、香水など、別の強い香りで加齢臭をマスキングする男性もいるかもしれないが、ニオイに敏感な女性には受けが悪いかもしれないので注意したい。香りをつける商品のなかには、加齢臭独特の香りを包み込んで不快感のない香りに変調させるタイプのものもあるので、そうした働きに注目してみるのもよいだろう。

食生活の見直し

毎日の食事においては2つ、注意が必要だ。まずは、皮脂を増やす動物性脂肪の摂りすぎに気をつけること。普段からステーキや焼肉、揚げ物、生クリームたっぷりのケーキなどを好んで食べているなら減らし、食物繊維が豊富な野菜や海藻、きのこ類などを増やしてバランスのよい食生活を心がけよう。

また、加齢臭の原因のところで触れた活性酸素は、ビタミンやポリフェノールなどの抗酸化物質をとることで無害化することができる。果物や野菜に多い「ビタミンC」や、ナッツ類、かぼちゃ、アボカドに多い「ビタミンE」、ゴマやそば、緑茶、ブルーベリー、赤ワインなどに含まれる「ポリフェノール」、ニンジンやトマト、ホウレンソウに多い「カロテノイド」などを積極的に摂るようにしよう。

活性酸素対策

活性酸素は、偏った食生活のほかにも、喫煙習慣、紫外線、ストレスなどで増えるとされている。身体をサビつかせ、老化の進行を促すものなので、禁煙する、紫外線対策をする、適度な運動習慣を取り入れるなどの対策もあわせて取り入れてほしい。

まとめ

加齢臭の原因物質である2-ノネナールは、皮脂内の脂肪酸が酸化・分解されることによって発生する。また、ミドル脂臭の原因物質であるジアセチルは、汗に含まれる乳酸が皮膚常在菌に分解されることで発生する。40~50代のニオイ対策は、この2つのニオイ成分を作らせないこと、衣類など身の回りにつけたままにしておかないことが大切だ。

一般的に、女性は男性よりも嗅覚が鋭敏だといわれている。気になる女性にフェロモンを感じさせることができていればよいが、加齢臭やミドル脂臭をかぎとられていたら、ほかのどんな努力も台無しだ。「自分ではそんなに臭いと感じないからいいや」とせず、念には念をいれて対策を心がけよう。

参考文献

  1. [1]合津陽子ほか. 加齢臭発生機序に基づく対処商品の開発,粧技誌 2000; 34(4):379-386
  2. [2]株式会社マンダム広報IR室ほか. "マンダム、ミドル男性に発生するニオイ成分を特定" 株式会社マンダム.
  3. https://www.mandom.co.jp/release/2013/src/2013111802.pdf (参照2018-11-20)

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